2020年大学入試改革 センター試験がなくなる!そして大学入試から英語が消える日。

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世の中で2020年といえば「東京オリンピック」を思い浮かべる人が多いだろう。しかし学生にとってはある意味、もっと重大な出来事が起こる年ともいえる。それは「2020年大学入試改革」。2015年にまとめられた中間報告では「2019~2022年は試行期間」と位置付けているものの、確実に大学の入試システムは変わりつつあるのだ。

大学入試改革は簡単にいえば「現在のセンター試験を廃止して、新しい入試制度に切り替えること」。センター試験の代わりになんと2つの新しいテストが実施される予定だ。

①高等学校基礎学力テスト(仮称)

②大学入試希望者学力評価テスト(仮称)

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①高等学校基礎学力テスト

・基本的に各高校単位での受験となり、試験会場もそれぞれの高校を使用する。また全国で同一時間帯に同一問題に取り組む、という従来のスタイルとは異なり、例えば「夏から秋まで」「○月~○月まで」のような幅広く定められた期間の中で地域や学校が指定した日に受験する、という形になる。また将来的にはコンピューター上での受験となる予定で、難問か解いていくうちにその正答率などでそれ以降の問題の難易度が変化するなど一人一人にあった問題を答えていく形式になる予定だ。

問題形式はすべてマークシートというわけではなく、

・複数の正解がある問題

・思考プロセスを評価する問題

・短文記述で解答する問題

などが出題される予定。

このテストでは高校で学習したことの内容をどの程度理解しているのかを確認したり、また一般的にそれほど学力が高くない(難関校ではない)大学が、このテストと高校の調査書で合否を決める、といった目的で実施される。

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②大学入試希望者学力評価テスト

・確実に正式名称が変わりそうな長い名前ですが(^^;)

専門学校などではなく、大学に進学する人はこのテストを受けることになる。一部の大学では高等学校基礎学力テストの点数で大丈夫なのだが、多くの学校ではこのテストの点数が必要となる。

またこの学力評価テストを受けた場合はその後、2次試験として各大学が行う「個別試験」を受験する必要がある。

この試験のテーマはそれぞれの大学が「どのような学生を求めているのか」というアドミッション・ポリシーが具体的に提示され、それが反映された試験内容に。つまり従来のテストとは大きく内容が異なるものになる可能性が高いのだ。

2016年春の入試では、東京大学、京都大学がこの「特色入試」を実施し、受験科目以外の活動を重視(語学力、科学オリンピックなどの実績、面接)しており、今後の他校の参考となるのではと言われている。

学校の教科書も変わるのか…?

学校指導要領の改訂とそれに伴って2022年の教科書に教科書の切り替えが予定されている。

内容は現在、検討中(2016年夏現在)としているものの「アクティブ・ラーニング」が大幅に取り入れられることは決定している。

アクティブ・ラーニングとは「生徒が能動的に取り組む学習」のこと。つまり受け身の授業スタイルではなく、生徒が自ら取り組んでいくことがメインとなる。

例えば英語の教科書では「自分を語る」「ディベートをする」などが多く取り入れられることになっている。(英語が話せない先生たちはどうするんだろう…)

しかしこのような内容を設けたところで、どれほど生徒がついてこられるのかは不明で、今後の報告が待たれるところだ。

<その他の問題点>

これらのテストは導入当初は統一したコンピューターの環境が整わないため、最初はペーパーベース(紙でのテスト)で開始されるとされている。

ちなみに全国に必要なパソコンの台数は50万台以上とされ、さらに性能やバージョンもある程度、統一されたものでなければならない。こうなると予算などの物理的な問題も多くでてくるわけだ。

大学入試から英語がなくなる日…。

センター試験の代わりとなる大学入試希望者学力評価テストでは、英語の科目が入らないとされている。これは英語の「読む」「聞く」に加えて「書く」「話す」の4技能をバランスよく評価する、としているからだ。

たしかにマークシート形式のテストでは、これらの4技能は評価できない。(^^;)

そこで考えられているのが、民間で行われている資格・検定試験を利用するというもの。

つまり、英語に関しては英検、TOEIC、TOEFL、そして2015年に新たに日本で生まれたTEAP(ティープ)という外部のテストを受け、これらの点数を使用することがほぼ決定している。

ただしこれも問題があって。

例えば住んでいる地域によって受験機会(受験実施月は地域によって異なります)、費用がかかる、そもそも民間にすべて問題作成を任せていいのか、など。今後「民間とのかかわり方をさらに検討する」とされている。

いずれにしても英語の資格・検定への比重が少なるなることはなさそうですから、学んでおいて損はなさそうだ。

※文部科学省のサイトに情報が更新されていくそうです。こちらでもアップデート情報を載せていきます。

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