さて、今日のタイトル。アボガド。
「ああー、アボガドってあの黒くて中が緑の野菜でしょ?」と考えた方、おしい!
アボガドなんて名前の野菜は存在しない。あれ、正式名称はアボカド。「ガ」じゃなくて「カ」。アボカド。うーむ、言いにくい。アボカド。
言いにくいという理由だけで勝手に名前が変えられて認知されているのだ。
そういえば関西ではこうした濁点の変化が多く、例えば「自転車」を「じでんしゃ」と言う。
そもそもアボカドは南アメリカ北部からメキシコが原産地なので、メキシコ料理によく使われている。クリーム状にしたアボカドソース(グアカモリ)は私の好物だ。
しかし和食とも見事なハーモニーを奏でる事のできるアボカドは、わさび醤油にひたしてご飯と食べると、まるでマグロのトロのような味がする。これがまた美味で、カリフォルニアロールなどに入れられる理由もわかる。
アボカドは栄養学的にも優等生だ。
別名「森のバター」と呼ばれビタミンB、Eの他、オレイン酸や今、話題のコエンザイムQ10まで含まれている。わかりやすく効能を簡単に挙げると、動脈硬化、高血圧、コレステロール抑制に効果があり、肌荒れ、美肌にも効果がある。
そして特筆すべきは何と!ガンの進行を遅らせる、花粉症を抑えるという効果さえあるのだ。
こんなにおいしく、ありがたい食べ物を間違って呼んでよいものか。
ちなみにどの程度、間違って伝わっているかというと、以前は農林水産物輸出入情報でも「アボガド」、一昔前のケータイでは正確に「アボカド」と入力すると、「阿呆(あほ)角」と表示される始末。間違っている「アボガド」で入れたらすぐに出た。
現在、使用しているiphoneではアボカドでもアボガドでもどちらでも表示される。
ここまで間違って認知されてしまっては、もう手の施しようがない。
せめてこのコラム内だけでも正しい名前を連呼したい。
フレー!フレー!アボカド!(言いにくい)